COVID-19対策からみるパンデミック下における公衆衛生専門家のあるべき振る舞いとは

今村史悠
Volume 3 Issue 1 Pages 38-54
First Published: October 8, 2020

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Abstract

政策形成における専⾨家と政策⽴案者の関係性は、国や政策分野によって異なる形をとることが知られている。本稿では、スウェーデン、アメリカ、および⽇本の三国におけるCOVID-19対策を取り上げ、各国の政策形成における両者の関係性、およびそこから⽣じるリスクを考察した。この考察から、パンデミック下における公衆衛⽣専⾨家に求められる振る舞いを検討し、3つの提⾔が導かれた。本稿は、本国のCOVID-19対策における今後の政策形成で有⽤となるのみならず、本国における専⾨家の⾏動原則の策定および関連する法整備に向けたさらなる議論の必要性を提⽰し、論点を提供している。