徳倫理と公共政策:ひとつの事例研究としての治療的関係における医療実践上の徳の擁護 (The Journal of Value Inquiry, 2016)

ジャスティン・オークリー, 翻訳:三羽恵梨子, 玉手慎太郎
Volume 1 Issue 2 Pages 9-20
First Published: March 29, 2019

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Abstract

本稿で私は、徳倫理学を政策へ応用するためのモデルを、専門職役割の文脈のなかで、医療実践に焦点を当てつつ展開したい1。私は、政府には医師に医療実践上の徳を維持させる義務があると主張する。というのも、政府はすでに、医師が医師-患者関係の持つ治療目的性(therapeutic orientation)を維持するよう助力することへのコミットメントを受け入れており、医師の医療実践上の徳(あるいはその他の徳)というのは、医師が患者と共に展開および維持する専門的関係の本質において顕わになるものであるからである。ここでは医師の処方行動に様々な商業的な影響が及んでいることに着目する。その影響は、患者を通じて、また医師に直接的に及ぶものであり、これについては事例研究という形で例証する。