インフォームド・コンセント再訪:日本とアメリカ (The American Journal of Bioethics, 2006)

赤林朗, ブライアン・テイラー・スリングズビー, 翻訳:玉手慎太郎
Volume 1 Issue 1 Pages: 5-14
First Published: September 28, 2018

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Abstract

インフォームド・コンセント、意思決定様式、そして患者-医師関係は、世界中の臨床医療の重要な側面である。われわれは進行した肝臓ガンに苦しむ74 歳の女性の事例を提示する。彼女の主治医は、家族の要請に従って、彼女に本当の診断内容を伝えなかった。われわれは分析を通じて、自身について「独立的」および「相互依存的」解釈を抱いている患者の間での、インフォームド・コンセントの様式の相違を探究し、それによって国際的な臨床倫理の文脈においてこの立場からもたらされうる含意について明らかにする。最終的にわれわれは、彼あるいは彼女がアメリカに住んでいるのか日本に住んでいるのかにかかわらず、患者それぞれのニーズにふさわしいインフォームド・コンセント様式を再評価することの必要性について論じる。

Key words

インフォームド・コンセント、意思決定様式、日本、自己解釈